■

11月25日
家を出るときには雨がやんでいた。今日は降ったり止んだりを繰り返すと天気予報が言っていた。小さな折り畳みの傘をかばんに入れて家を出た。駅までは雨に降られなかった。乗り換えの駅に着いたときにはまた雨が降りはじめていたのだけど、目的地の駅に着いたときには雨は止んでいた。仕事している間にまた降り出していた雨はその場所を離れるときにはまた止んでいた。時間がなかった。合間に食べようと、コンビニでおにぎりを一つ買ってポケットに入れて電車に乗った。一駅乗って乗り換えで、その駅で乗り換えるのははじめてだった。思った以上に歩かされる乗り換えだった。間に合わないかもしれないと急いだところで次も電車に乗るのだから時間は短縮できなさそうだった。それでもギリギリで電車が出てしまうかもしれないから早足で歩いた。ポケットに入れたおにぎりのことはこのときはまだ覚えていた。階段を降りている途中に見えてきたホームに電車は