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3月20日
駅からはバスに乗らずに歩いた。一時間ほどで到着した。もうほとんど花は散っていた。思ったほど広大ではなく、天気も悪く、何もかもがどんよりとしていた。ベンチに座っておやつを食べた。おやつおばさんと化した男がビニールに入ったお菓子の詰め合わせをその場にいた人たちに配った。せんべい、チョコレート、柿の種、クッキー。せんべいには黒豆が入っていた。お昼の少し前だった。昼ご飯はこれから登る山の上で食べることにしていた。近くにトイレがあった。トイレに行っておく、と男が歩き出した。矢印に沿って歩いていくとトイレはなかった。道が途切れたその先へいってもトイレはなかった。伸びてきている草を踏みながら建物の裏側を歩いた。元の場所に戻ってきてもう一度矢印を見た。矢印はまっすぐ先を指しているのだけど