Shin Yamagata

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5月22日
シン・ウルトラマンを見た。日曜だから子供もいて席はかなり埋まっていた。子供よりもおっさんおばはん率が高かった。見ている途中から飽きていた。カメラの位置がいちいち鬱陶しかった。カメラのアングルも鬱陶しかった。そのようにカメラの位置をいちいち感じさせる撮影のやり方にどういう目的があるのかわからなかった。ただやっている感を出している気がしてきて見ているうちにイライラが高まるだけだった。カットが切り替わると画像の質が変わる場面があった。撮影しているカメラが違っていた。色も質感も変わって、なんで? と思うだけで、それ以上の効果はなにもなくて、それでやっぱりイライラが高まるだけだった。ふざけているのかと思った。笑わそうとしているのがみえみえのまったく笑えないシーンにもうんざりしたし、なんやねんそれ、と数分に一回はツッコミを入れたくなって、映画にまったく入っていけなかった。映画が終わるとどこからともなく拍手が湧き起こった。パラパラと鳴っていた拍手がだんだんと大きくなった。ほぼ満員の会場なのに全体が震えるほどの拍手ではなかったのが救いだった。ウルトラマン好きのおっさんの何人かが拍手をしはじめたのだと思う、たぶん。そしてつられて子供達が手を叩いた。久しぶりにくだらない映画を見てしまったと思っていたからその拍手は耳障りだった。前に座っていた小学生の男の子が立ち上がってこちらを見たから「おもしろかった?」と聞いた。「おもしろかった」と答えた子供が「おもしろかった?」と聞き返してきたから、「全然おもしろくなかった」と答えた。「ぼくたちは子供だからね、子供にはおもしろい映画だったんじゃない?」と