Shin Yamagata

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5月27日
豊田さんの写真展に行った(http://www.omotesando-garo.com/link.19/toyoda.html)。ライカモノクロームで撮影された写真のプリントをはじめてみた。中判(フィルム)で撮影されたのかと思うくらいに写っている。でもフィルムとは違う質感が、フィルムで撮影された白黒写真を見慣れた目には気持ち悪い。写真に写っているものよりもそちらの話で盛り上がる。遠景の山までぴっしり写っている。フィルムだと遠景の山はもっと粒状感が出て、その粒状感が「遠いなぁ~」という物理的な距離を感じさせたりもするのだけど、近景と同じようにぴっしりと写っていて、そのことが気持ち悪く感じてしまう。だけど、それは「慣れ」の問題で、本当は両方ともぴっしりと見えている方が肉眼に近いのかもしれない。豊田さんは、フィルムなら出るはずの中間が出ない、と嘆いていた。明部と暗部の中間のトーンがない、と。やっている人間にとってのこだわりなんてものは簡単にみえるものではない。言われても、中間ね~、という感じで最初はよくわからなかった。とにかく写真に写っていることの話よりもこういった話(と他人の悪口)が多くなってしまった。それくらいこのデジカメのプリントが気になったということだ(驚くほどきれい)。しかし、慣れの問題は大きい。こういうプリントに慣れないと、写っているものの話になかなか入っていけないのは問題で、今は、もっと写真に写っている場所の話を聞けばよかったと思っている(他人の悪口はほどほどに)。