Shin Yamagata

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5月18日
先週のレントゲンで骨に異常はないということはわかっていた。今日は人生2度目のMRIの日だった。前回は頭の上まですっぽりと機械に覆われ、確かに閉所恐怖症の人にはつらいだろうなと思っていたのだけど、今回は下半身だけが機械に覆われた。係りのおじさんが「25分くらいかかります」と言って扉が閉められた。機械が音を立てはじめた。不思議な音で、機械そのものから出た音というよりは、人の手によって作り込まれた音で、音がないと動いているのか動いていないのかわからないからわざと出しているんですよ、というような音に聞こえた。何もすることがないからその音を聞くしかなかった。待つために作られた音なのかもしれない、あるいは時間の経過を知るための音なのかもしれなかった。動きやすいですから動かないように、と係りのおじさんに言われた一言で、何かの暗示にかけられたような気が急にしてきた。動かしてはいけないことはわかっているし、動かないようにある程度は固定されているのだけど、体のどこかに力が入っているような気がしてきて、体の力を抜こうとすると動きそうな気がしてしまって、呼吸をしても心臓が脈打っても